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今回は行動経済学を学ぶ際に、最初に読んでほしい一冊をご紹介します。おすすめというよりもはや必読です!
行動経済学勉強しているけど読んでいなかった!という人も読むことで気付かされる点も多いと思うので、ぜひお手に取ってほしいと思います!
この本は、行動経済学の人気の火付け役である、ダン・アリエリーの一作目になります。行動経済学の本を読むと必ずと言って良いほど引用や参考文献に入っている本です。
つまり、行動経済学を勉強する人は全員読んでいる本ということです!
そんな基礎となる本であるからこそ、初学者に最初に読んでもらいたい本になります。
僕は一橋大学大学院の経済学研究科で行動経済学について研究していました。経済学の面白さ、社会での有用性を広げるため、当ブログを開設しました。
このブログ(Economix)では経済学と大好きなガジェットを中心に情報発信しています。
本の詳細
予想どおりに不合理 – 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
Predictably Irrational
著者:ダン・アリエリー
訳:熊谷淳子
出版社:早川書房
2013年8月23日発売
おすすめしたい人
この本は行動経済学を学ぶ人全員が読むべき本です。
初めにも述べましたが、行動経済学の火付け役でもあり、様々な本で参考文献に使われています。
行動経済学を初めて学ぶ時、「行動経済学入門」みたいな本や教科書などから入らない方が良いと考えています。これらからスタートしてしまうと、理論ありきの行動経済学となってしまい、本来あるべき「人間らしさの観測」という観点が抜け落ちてしまう可能性があります。
この本は、身近な出来事に焦点を当てている物語のような本になっています。理論があるのではなく、「生活しているとこういうことあるよね、でも実はそれって合理的ではないんだよ」といった感じの論調です。
行動経済学は人々の行動をつぶさに観測して、これまでの経済学の理論からの乖離などを見出していく学問です。「身近なものをよく観察する」という科学的視点が最も大事なのです。
この本はまさしくそうした姿勢であり、初学者こそこの姿勢から勉強を始めるべきでしょう。
初学者には、この本の続きに当たるこちらの本もおすすめです。これは「不合理」が社会でどう役立っているのかに視点を当てていて、さらに視野を広げてくれます。
こちらも身近な例を紹介する物語のような本なので併せて読むのをおすすめします。
一方で、行動経済学をある程度学んでいる人は理論やナッジへと思考が偏ってしまいます。
理論やナッジが思考を先行していて、行動経済学自体を正しく見られなくなっているのです。
そういった人たちにとっても「原点に立ち返る」「視点を広げる」という意味で大いに役立つのではないでしょうか。
僕自身、研究をしている間、何度も教授に「この本に立ち返れ。ここから観察対象のインスピレーションを得ろ。」といったご指摘をいただきました。
このことからも、勉強する上で原点となり得るバイブルとも言えるのではないでしょうか?
本の構成
前述の通り、この本は物語調に書かれています。日常生活で垣間見たなんか不合理じゃない?という出来事について実際に簡単な実験をすることで検証していきます。
我々の身近に起こる出来事に焦点を当てているため、すぐに状況を理解できます。そして、確かにそんな選択するなあと納得してしまいます。A,B2つの選択肢があって、A選ぶのが普通だよなって感じです。
しかし、そこには経済学的・数学的に合理的ではない行動が含まれてしまっているのです。そして、実際に簡単な実験で「本当にみんな不合理な選択をしている!」ということを示してしまうという流れです。A選んでいる人が多いけど、B選んだ方がお得だよって感じですね。
まさしく、この観測→実験→証明という流れこそが行動経済学の研究であり、それを物語として紹介しているのです。
まとめ
今回は「予想どおりに不合理 – 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」」をご紹介しました。
この本は行動経済学を学ぶ全ての人が読んでおくべき本です。
身近な例を使って、行動経済学のあるべき姿である観測→実験→証明という流れを示してくれており、身をもって行動経済学を体感できます。
身近な例から行動経済学に入っていく物語であるからこそ、初めての人にとってはとっつきやすく、行動経済学のあるべき姿を味わえます。
学んだことがある人には凝り固まった視点をほぐし、原点に立ち返る機会になるでしょう。
他の本の似たスタイルの本のおすすめをこちらの記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!