経済学とは – わかりやすく紹介

経済学
経済学

今回は行動経済学から離れ、そもそも経済学とはどういった学問であるのかを見ていきたいと思います。
大学受験に向けて経済学部ってどんなところだろうか気になっている人や、社会人になって少し経済学を勉強してみたいなという人のご参考になればなと思います!

僕は一橋大学大学院の経済学研究科で行動経済学について研究していました。経済学の面白さ、社会での有用性を広げるため、当ブログを開設しました。
このブログ(Economix)では経済学と大好きなガジェットを中心に情報発信しています。

経済学の概観

経済学とは文字通り「経済」について学ぶ学問です。では、「経済」とは何なのでしょうか?

経済と聞くと、「お金」を思い浮かべるかと思います。その通りで、お金について学ぶ学問と思って頂いて差し支えありません。しかし、「お金儲けの学問だ!!」と思ってしまうと少し理解がずれてきてしまいます。

基本的に経済学は「お金がどのように流れていくのか」「お金を満足に使っていこう」「必要十分な量稼ごう」というスタンスです。
なので、お金儲けのために学びたい!となってくると痛い目を見るかもしれません。そういう方は、金融(経済学部の範囲)か、経営学を学ぶのがベターかなと思います。

ただ、社会のお金の流れを捉える学問なので、生活を送る上で基礎となる学問です。そのため、学んでいて損をすることはないはずです!

お金の流れとは

先ほど述べたように、経済学はお金の流れを捉える学問です。

では、そもそも論として「お金の流れ」とは何を意味しているのでしょうか?
大きく2つに分けて説明できるかなと思います。

1つ目は「個人に注目したお金の流れ」です。
これは、一人の人間に注目した場合、どのようにお金が使われるのか、どのように稼がれるのかに注目しています。また、一人の人間のみではなく、一つの企業がどのように商品を作るのかどのように売っているのかにも注目していきます。

もう1つの流れは、「社会全体のお金の流れ」です。
日本の中でどれだけお金が使われているのか、より効率よくお金が使われているのかをみていく感じですね。更に、輸出入もあるので、国と国を跨いでお金が流れます。そこにも注目していきます。
こうした、一人一人に着目はせず、全体で概してどのように流れていくのかをみていくものですね。

以上、大きく分けると「個人単位」と「社会全体」のお金の流れに大別できます。
次でもう少し細かくみていきましょう。

個人に注目したお金の流れ

例えばあなたが仕事やアルバイトでお給料をもらいます。これは「企業→個人」へのお金の流れです。そして、その代わりにあなたは労働力を企業に渡しているわけです。「個人→企業」に労働力の流れです。

そして、稼いだお給料を欲しいものに使うわけです。経済学の教科書や映画、娯楽に使っていくわけです。ここでは「個人→お店(企業)」へとお金が流れていき、代わりに「お店→個人」へと商品やサービスが流れていきます。

このように個人と企業の間ではお金が回っていきます。より満足度が高く、そしてより稼げるように循環するにはどうなるのかをみていく感じになります。

社会全体のお金の流れ

先ほどまで、個人の流れを見てきました。社会全体となると、それらを足し合わせた流れということになります。

しかし、足し合わせるとなると、一人一人の個性を反映させて数式にしていくことは叶いません。そこで、「経済人」という仮定を置き、全員経済人だと考えることになっています。

企業目線になると、お互いに競争しあって、自分の会社の商品をより多く売るんだ!となってきます。そうした企業同士の競争によって、商品の値段も変動していきます。

こうした、多くの個人と多くの企業によって、物の価格や流通量が決定され、社会全体のお金の流れが生まれてくるわけです。

更に、国同士の関係も出てきます。A国とB国の関係では関税やら為替やらが出てきます。これらも社会全体の流れをより良くするように、A国とB国の物価などによって形成されてきます。
これも1つのお金の流れといえるでしょう。

経済学で学ぶことは?

このように、お金の流れを把握するのが基本的な経済学です。
ただ、経済学で学ぶことは他にも色々とあり、様々な分野に分かれています。

ここでは代表的な分野を列挙していきたいと思います。
この他にも様々な分野があるので、興味が出てきたら学んでみるのが良いでしょう!

分野概要
ミクロ経済学個人に注目したお金の流れを捉える分野。経済学の基礎。
マクロ経済学社会全体のお金の流れを捉える分野。
計量経済学実際の数値を使って実証的に経済学の理論を検証する分野。統計学や数学を用いる。
公共経済学政府が行う政策(課税や公共事業など)によって経済資源がどのように動くのか捉える分野。
国際経済学多国間関係によって経済がどのように動くのか捉える分野。
経済史経済学の発展過程を学ぶ分野。歴史の流れに沿って出てくる様々な経済思想を捉え、比較する。
行動経済学経済人の仮定を持たず、より人間に寄り添った経済理論を探索する分野。
ファイナンス為替市場など、金融における理論などを検証する分野。

まとめ

経済学は「お金の流れ」を捉えるのが主な目的です。そして、個人のお金の流れのみに注目するのか、社会全体に注目するのかで大きく二分することができます。

そして、その捉え方に理論を計算して打ち立てていくのか、実際の数値を統計的に分析して理論の検証をするのか、はたまたより人間らしいものを見出していくのか、といった形で分野が大別されていきます。

お金は生活から切り離すことのできない概念です。これを正しく把握できるようになるのが経済学であり、より賢く使ったり評価したりできるようになるのではないでしょうか。
また、税や公共政策も経済学の分野です。これらは我々が理解しておく必要のある、政治に直結する内容であり、社会情勢を今よりももっと理解できるようになると思います。

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